SAMURAI7 第十八話「潜る!」

 ついに「都」に乗り込んだカンベエ。その眼前で、世界の支配者がその相貌をあらわにする。というわけで、急展開の巻。

  • ところで前回を観ていて理由もわからずぼんやりと驚いたことについて、自分の中で納得がいったのでメモ。ホノカさん、再会早々カンベエ殿の心臓の位置に手を触れるとは結構豪胆なお人だ。ウキョウのそばめの人たちも「お侍怖い」って云ってるのに、そんな生き物の体のしかも急所に手をかけることができるとは。
  • 式杜人は完全中立を標榜。なんだかんだ云っても蓄電筒商売というライフラインを握っていればこそですな。
  • 「売り物は、この儂だ」おお、御勅使殺害事件の伏線がようやく効いてまいりました。長かったー。
  • 虹雅渓の御殿では、お侍とカムロ衆が手合わせ中。しかしカムロ衆はそれなりに実力のあるお侍よりは弱いんですね。侍狩りのときは「はずれクジ」が多かったのと(あらゆるものの九割は屑であるの法則)、不意をついたのと、なによりお侍はすきっ腹を抱えて路頭に迷うておった、のが原因か。
  • お侍を厚遇し、アジるウキョウの真意は? 都の転覆を通り越して、民主主義、共産主義または無政府主義社会の確立にしか見えないんですが。
  • でもここらのやりとり見てると、神無村の頼みを断ったお侍も、けっこういい人がいるのだなあと思った。まあ常にプライドを慰撫されないと善き人たれない人間の底はそこらの水溜りよりも浅いものですが。なあ? 
  • まあともかく、これで虹雅渓主催の侍による反野伏せり体制が確立。
  • 「おまえ様には、懐かしいのではないかね? かつての大本営も、今では商人の大店でね」……式杜人に伴われたカンベエがおもむいた「都」、それは沙漠に係留されたかつての戦艦だった。つか戦艦をそのまま店(店舗ではなくて経営母体みたいなものとしても)に転用するとは凄いな商人。武装とかどうしてるのだ。周りに小型の戦闘艇みたいのが浮遊してるから、そこらへんはまだ処分してないのか。
  • 都に囚われている(はずの)サナエさんは今の状況を受け入れてるようす……つかこれはいささか過剰適応なのではないかー。ストックホルム症候群ってやつだよね?
  • カンベエ殿の狂言は、天主様には通じず。なので実力行使に出るカンベエ殿。ところが! 
  • ところで天主様の護衛は銃使ってますね。まあ鉛の弾丸が出るかどうかは判らないが。麻酔弾とか投網とか護謨弾かもしれない。

以下ネタバレにつき隠し。

  • 「わたくしは、天主様をお慕い申しているのです!」……ササササナエさん?! なっ……そっ……ちょ……いやでもまだお腹の子については天主様の自己申告があるだけですよ? 自称父親の自己申告なんぞ信ずるに足りませんよ? ていうかあの状態でこども作れるんですか天主様。ていうかリキチは!
  • あ、でも21世紀にもなって、驚愕したときの擬音が「ガーン」なアニメを拝めるとは思わなんだ。ガーン!
  • いっぽう神無村では、キララ殿(とコマチ)が旅立ちの決意を固める。そしてお侍衆の内、キクチヨ、カツシロウコンビが村を発つ。侍未熟組……。
  • あー、なんかここにきてゴロベエ殿がいないということがじわじわ効いてきてる気がする。一行の抑え役、調整役だったのだなあ。
  • 「……手を、離すな」「…………はい」……自信過剰は若さの特権。でもとりあえずカツシロウの敗北確定だ。
  • 「子分、はなすなです」「ハイ、で、ござる!」……ああちくしょうかわいいなあこいつら。ラヴは良い、ラヴは。
  • おばば様の科白から判断するに、水分りの力は恋に落ちると使えなくなる……でいいのかなあ。たぶん集中力というか、公平な心配りが乱れるから? 
  • ところでキュウゾウ殿はどうやって都までたどり着いたのでしょうか。こういう事象が起こった場合、通常私の擬似シャーロキアン脳内では、「臭跡探知じゃね?」という解釈で押し通しているのですが、彼は地上ルートを通ってきたみたいだから、地下水路ルートを通ってきたカンベエ殿とはかみ合わず、この解釈は無理筋。じゃあなんだろう……地磁気の乱れを検出して追っかけてきたとかそんなん? (どんなんだ)
  • 古狸カンベエ殿と若狐ミズキさんのやりとりが好きだ。
  • 娘さんが十余人ということは……よそに飛ばされてしまった娘さんも相当数いるってことなのか。

 侍衆、天主、虹雅渓。三者三様の思惑が絡まり、物語はさて次回へ! しかし展開がまったく読めなくなってまいりました。愉快愉快。