愛知万博・グローバルコモン1
私的には中央アジアは興味あるけど資料がない国だったわけです。えーとえーと、“麗しのサマルカンド”? あとティムール大王? それくらいか。というわけで行ってみました。
カザフスタン。どうやらソ連解体後、三国のうちでいちばん経済発展しているようで、遊牧民の伝統と現在の発展とのアピールが半々くらい。ソ連のバイコヌール宇宙基地が地元にあったりするのが強いのかな。あと経済発展をあつかったNHKの特集番組を流してました。アウトソースとはいえ、日本語の詳しい解説があると判りやすいね。それによると、ソ連のルーブルがなくなってから自前の通貨に切り替えるとき、経済不況があったそうですが(ここらへんの情報はなんとなく持っていた)、現在は持ち直し、ものすごい右肩上がりっぷりで、首都にごんごんビルを建設したりしているようです。そうそう、首都はアスタナ。スキタイの古墳群で有名なあそこでしょうかね。そういえばスキタイの黄金人間も展示されてました(たぶんレプリカだけど)。
キルギス。伝統文化の展示がメイン。とりあえず、国内第二の高峰「レーニン山」は今でもそのままの名前ということは判りました。ちなみに第三位の山は「ハンテングリ山」。ハンテングリっていうのは遊牧民の信仰でいう天の神様なんだけど、ソ連時代に名称変更せずに済んでたんでしょうかね。
タジキスタン。涅槃仏がありました。タジキスタンはイスラームの国だけど、仏教遺跡を破壊したりするほどに過激ではないそうです。いやそういうのが普通の対応なんだろうけど。なのでまったりと発掘研究しておりまして、涅槃仏はその成果の一つとの由。
そういえば、トルクメニスタンは出展してなかったなあ。中央アジア随一のフシギ独裁国家とのことなのだけど。
- モンゴル館
遊牧民と朝青龍と岩塩の国。というわけで、岩塩ソフトクリームなるものを売っていました。色がブルーハワイ色だったのはどういうわけだろう。塩って青いイメージかなあ。あと売店に「Genghis Khan : The Rider of Apocalypse」というタイトルのDVDが置いてあった。スタッフが監督以下欧米人ぽかったんで、まあ出来はよくないだろうと思ってスルーしたんだけど、買っとくべきだったか? 今グーグル先生に聞いてみたら「知らん」と云われてしまったよ。しかし「黙示録の乗り手」て。昔NHKがBBSだかと一緒に作った「大モンゴル」の英語タイトルが「Storm from the East」だかだったことを思い出す。ヨーロッパにとってモンゴル帝国の西征って相当のインパクトだったんだなあ。まあ西欧諸国は最初野蛮人だと思ってなめてかかっていて、騎馬軍団の恐ろしさを真剣に提言したのは、自身も騎馬民族だったハンガリーだけだった(そして相手にされなかった)んだよね。しまった話があまり関係ないとこに着地してしまった。
あ、上記「大モンゴル」の本がアマゾンにあったので紹介しておきます。だいぶ前に読んだのだけれど、モンゴル好きは読んでおいて損はないと思った。また読みたいのでメモも兼ねて。
- 作者: ロバートマーシャル,Robert Marshall,遠藤利国
- 出版社/メーカー: 東洋書林
- 発売日: 2001/06/01
- メディア: 単行本
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Storm from the East: From Genghis Khan to Khubilai Khan
- 作者: Robert Marshall
- 出版社/メーカー: BBC Books
- 発売日: 1993/08/10
- メディア: ハードカバー
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ついでにこっそり叫んでおきます。“Amazonギフト券欲しい!”
- ネパール館
バザール。とにかく物販に命を懸ける。わりと狭いパビリオンの中にあるものすべてに値札がついていたといってもいいくらい。意外と商業国家なお国柄なのだなあと思った。地理的にはインドと中国との間で、あまり土地が豊かというわけでもないようだから、それで貿易や商売っけは盛んなのかもしれない。
国の紹介あり、産業の紹介あり(実演あり)、物販ありカフェテリアありのまんべんなくそろったパビリオン。昔のことより今のわが国を見てくれ! という感じか。宝石研磨の職人さんがかっこよかったです。ろくろ式の砥石で宝石を研磨しているのだけど、動作にまったく無駄がない。男の子が至近距離で目きらきらさせて見てるのもわかる。その子に、研磨途中の宝石を見せてあげていたのもかっこよし。あと、靴を脱いで座れる舞台みたいなところがあって、疲れた人たちがことごとく吸い寄せられてマグロ寝してました。ああいう需要をすくい上げられる点、同じアジア文化圏っていいなあと思う。まあある程度パビリオンに面積がないとできないワザですが。