愛知万博・グローバルコモン5
このエリアは、アフリカ共同館と南アフリカ館、そしてエジプト館で成り立っています。で、エジプト館はとんでもなく並んでいたのと、どうも古代エジプトがメインくさい(サラディンとか中世時代がテーマだったら並んでたかも)のでスルーしてアフリカ共同館へ突入。
- アフリカ共同館
大きなパビリオンの中をブースに区切って、各国ブースと、それぞれの国のバザールブースに使ってある構成。まあ基本的にはバザールです。物販物販。アクセサリーや漆原教授(@動物のお医者さん)の好きそうな彫刻、それに太鼓! 売り子の皆さんが客引きのためにポコポコ鳴らしておりました。うわあ、「あふりかのたいこ」だ! トーキング・ドラムだ! 一個小さいのを買うべきだったかのう。
- 作者: 瀬田貞二,寺島龍一
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1966/12/25
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (2件) を見る
ナイジェリアやジンバブエなんかの「失敗した国家」も参加してたんだけど、あそこのバザールで買い物したら、やっぱり政府高官のふところに丸々入ってしまうのだろうか……と思ったので、とりあえず記憶にある限りのそういう国のバザールは避けてみたよ。でもエリトリアのバザールで首飾り買ったなあ……エリトリアってどうなんだっけ?
ちなみに「失敗した国家」というのは、アフリカに多い、事実上国家経営が破綻した国のことで、1.政府が社会秩序を維持する機構(警察とか)をきちんと管理していない(国内のことなんぞどうでもいいのですよ)、2.政府が国民の教育について努力していない(国民に教育受けさせるなんて金の無駄ですよ)、3.政府高官が自分の子女を海外で生活させている(愛する家族を自国になんぞ危なくて置いておかれんのですよ)、の三点で弁別が可能。まあとにかく国民を幸福にしないシステムができあがっちゃってる国。詳しくは以下の本を参照ください。
- 作者: 松本仁一
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2004/07/16
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 117回
- この商品を含むブログ (89件) を見る
各国紹介ブースの中では、エチオピアがわりと印象に残った。エチオピアというと、私が子供だったころには「飢餓の国」として有名でねえ。でも最近は世界遺産の石窟キリスト教会(エチオピアにはコプト派という古い歴史のあるキリスト教の宗派がある)があったりして、まあ普通にやってるみたいです(情報が遅すぎです)。で、エチオピアのプロモビデオみたいなのがモニターで延々流れていたんだけど、エチオピアの人々の日常、になぜかキリスト教の説教師? がイエス・キリストの受難のくだり(十字架しょわされて刑場まで〜というアレです。イメージシーンもあり)を語る映像が挿入されるという不思議な構成。まあそれはともかく、説教師の男性がものすごくソウルフルに身振り手振りで語っていて面白かったです。ロックだ。あ、受難のイメージシーンはわりとよくある、イエス様がなぜかヨーロッパ人風の白肌栗毛ゆるウェーブ長髪のものでした*1。あー、もしかしてあれはキリスト教のプロモビデオで、受難の映像のほうがメインだったんかなあ。それとも説教師の人が一種のアーティストだったとか? あと、エチオピアでもヘナを作っているそうです。インドからアラビア半島にかけての植物かと思っていたので意外なり。日本に入ってきているヘナ粉末は、今のところインド産が主なので、コーヒーやオリーブオイルみたいに、いろいろな地域のヘナが入ってくると楽しいだろうなあ。
それからジブチ。ここは降水量が日本の10分の1くらいしかなく、年の数日でその一年分が降りきってしまうこともあるという超乾燥地帯。当然沙漠化もすすんでおり、ジブチ人が元遊牧民族である(基本移動生活なので、緑の保護といったことにあまり頓着しない性質)ことが、その傾向に拍車をかけておりました。そんなわけで、東京農業大学の先生が、ずいぶん前から沙漠緑化プロジェクトのためにジブチで働いているそうです。沙漠の緑化は厳しい自然条件のために、三歩前進二歩後退というような厳しいたたかい、加えて人による緑の損傷を防ぐために、社会インフラも整備する必要がある、という大変な仕事をしておられるそうです。なんでもそうだけど、チャッとやったらパアッと完璧にうまくいく、なんてことは世の中あまりないのだよなあ(ものぐさな私はそういうものを求めがちですが)。緑化にかかわる人たちの地道な努力に頭が下がる思いです。
あとはルワンダの紅茶(ケニアの紅茶は知っていたけど、この国もお茶作っとんねんなあ)、ウガンダのコーヒーなぞ購入。
そしてグローバルコモン4へ。